更年期症状の予防に低用量ピル?

ピルは避妊を目的とした経口避妊薬の総称で、通常は女性が自分自身の意志で妊娠を回避するために決まった飲み方をすることで避妊効果が得られるものです。ピルの中でも低用量ピルというのは副作用の影響を大幅に抑えた安全性の高いもので、避妊効果以外にも重い生理痛を軽減したり、生理時の出血の量を減らしたり、不規則な生理周期を整えるなどさまざまな症状の緩和に加え、更年期症状の緩和や骨粗鬆症予防などを目的として服用されるものです。

低用量ピルの効果

低用量ピルの効果を知る
低用量ピルは中用量ピルと比較すると副作用が少なく安全性の高いところが特徴です。ただし副作用には個人差があり、副作用が少ないとされる低用量ピルでも服用後に吐き気を感じたり頭痛や不正出血、乳房にハリを感じる、倦怠感といった症状を感じる人もいます。
しかし、低用量ピルの場合、服用を大体3か月程度続けると多くの場合こうした副作用を感じにくくなると言われています。低用量ピルを服用することで避妊効果だけでなく、生理周期を整えたり生理期間を調整することができるうえ、重い生理痛を緩和したり、生理時の経血過多の症状を改善する、月経前症候群の症状を改善するなどの効果が期待できます。

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さらに更年期症状を緩和したり骨粗鬆症を予防するために服用されることもあります。ただし、乳癌や子宮ガンなどの既往があったり、妊娠中や授乳中の人、重度の高血圧や心筋梗塞、血栓症などの既往があったり、重度の腎疾患や心疾患、肝機能障害などがある人は服用ができません。

どのタイミングで服用するのが効果的か

低用量ピルを服用するにあたっては何時に飲むとより効果が高いといった時間帯の指定はありません。さらに一般の薬のように食前や食後といった飲むタイミングに関しても特に気にすることなく服用することができます。
ただし低用量ピルの服用にあたっては毎日忘れずに飲み続けることが重要です。そのため飲むタイミングや時間帯などに指定はないとしても、飲み忘れるのを予防するために毎日同じタイミングや時間などに服用する習慣にしておくのがおすすめです。

人によっては飲みはじめの頃に軽い吐き気を感じるような副作用が出る場合、夜眠る前に飲むようにすれば吐き気を感じにくくすることができます。基本的には21日間服用したら7日間は服用しないというサイクルで服用します。

更年期症状の緩和

更年期障害で診察を受ける
女性は更年期と呼ばれる年代になると、女性ホルモンの一種のエストロゲンの分泌が急激に減少し、ホルモンバランスが乱れることで体に様々な影響が現れます。症状の種類や出方、重症度などは人によって異なりますが、よく知られているのがのぼせやイライラした気分、突然の発汗などで、そのほかにもさまざまな症状に悩まされる人が少なくありません。

更年期症状がかなり重い人は婦人科を受診してホルモン補充療法などが行われることもありますが、低用量ピルは更年期症状が出ていてつらいけれど、まだ完全に閉経しているわけではない人や、症状がホルモン補充療法を受けるほどひどくないというようなケースには特に有効だと言われています。低用量ピルは配合されているホルモン量が少ないため副作用も低く、更年期症状の改善を目的に婦人科などで処方されるものです。

骨粗鬆症の予防

女性は閉経に伴ってエストロゲンの分泌が急激に低下することで、様々な疾患を起こしやすくなります。更年期症状に加え、自覚症状が乏しく見逃しやすいのが骨粗鬆症です。骨の新陳代謝がスムーズに行われるためには女性ホルモンのエストロゲンが深くかかわっているのですが、更年期以降にこのエストロゲンが急激に減少することで骨形成のバランスが乱れ、骨粗鬆症になって骨密度が低下して骨がもろくなり骨折しやすくなる危険性があります。

若いころには何でもなかったようなちょっとした転倒で骨折し、そのまま寝たきりの生活に突入してしまうというケースもあり、骨粗鬆症に対して何の予防対策も取らなければ確実に生活の質が低下してしまうことにつながります。低用量ピルを服用することで女性ホルモンを補充でき、骨粗鬆症を予防する効果が期待できます。ただし、骨粗鬆症の予防のためには日常生活の中で運動や食事に気を配ることもとても重要です。

まとめ

低用量ピルを服用する女性
ピルというと経口避妊薬としてのイメージを真っ先に思い浮かべるという人が少なくありません。低用量ピルは配合される女性ホルモンの分量穂少なく体に心配な副作用を起こしにくい特徴があります。女性の体は初潮を迎えてから閉経までの間にホルモンのバランスが大きく変わる時期を迎えます。そしてそのことが原因となって体に不快な更年期症状が現れたり、骨粗鬆症にかかることも多いのです。

しかし、低用量ピルを服用することでホルモンバランスを整えることができ、その結果更年期症状の緩和や、生理痛の軽減、生理周期の調整、骨粗鬆症予防などホルモンが影響して起こる多くの事に対して改善効果が期待できます。更年期症状や骨粗鬆症などの辛い症状に悩まされているなら、無理に我慢し続けるのではなく、早い段階で婦人科などを受診して、必要に応じて低用量ピルの処方を受けることがおすすめです。